スペリオール史を振り返るこのコーナーも、ずいぶん“現在”に近づいてきました。とはいえ、ちょい懐かしい作品がまだまだあるので、もう少しだけ続けさせていただけたらと思います。というワケで、2003年1月1日号。巻頭カラーは、高田靖彦氏の新連載
『ボールパークへようこそ』。…スポーツショップで働く主人公・門前弘之は、実はかつてドラフト1位でプロ野球チーム「東京グレイツ」に入団し、一軍未勝利のまま引退した過去がある。ある日、門前のもとに、一度も優勝経験のない弱小プロ野球チーム、「仙台ファルコンズ」のオーナー・鳥塚が現れ、現役復帰の誘いを受ける。だが、その背景には、ファルコンズが獲得を目指す日本人メジャーリーガー・矢畑晴美の存在があった…。この翌年に起こる球界再編問題に先駆けること1年、人気低迷が叫ばれはじめた日本プロ野球の問題点を鋭く抉った作品でした。ちなみに、楽天ゴールデンイーグルスが仙台に本拠地を置くことになった時には、テレビ番組で取り上げられたりもしました。
細野不二彦氏の前後編読み切り
『僕らはネットで恋をする』も掲載されていました。…主人公・犬丸卓司は、小太りのさえないサラリーマン。一年前までは身体も細身で、未来の幹部候補に挙げられるほどのエリートだったのだが、あることがきっかけでダメ男に成り下がってしまったのだった。そんな彼は、柊楓という名のネットアイドルにハマっていたが、ある日、昼食で入った甘味処で、地味なOLと出会い、親しくなっていった…。インターネットが浸透してきた時代を背景に、細野氏が描いた珠玉のラブストーリーです。
原作・滝直毅氏、作画・土田世紀氏によるネオン・コミック決定版
『ギラギラ』も連載中でした。元・六本木のホスト王、主人公・七瀬公平は、結婚を機に夜の世界から足を洗い、普通のサラリーマンとなっていた。だが、ある日突然、その会社を解雇される。今の幸福な生活を守るために家族には内緒で、ホスト業に復帰し…。欲望蠢く夜の世界で、真摯な心を武器に戦っていくロートル・ホストの活躍を描く物語です。土田氏は現在『IKKI』誌で、話題作『夜回り先生』を連載中です。
現在『スピリッツ』誌で、『日本沈没』を連載中の一色登希彦氏が作画、原作は鍋田吉郎氏によるノンフィクション
『会社を変えた男たち』という作品もシリーズ連載されていました。…バブル崩壊以降、業績不振に苦しむ企業において、信念をもって革新的なことを成し遂げた人たちを、綿密な取材をベースに描いた作品です。単行本化されていないのが残念です!
そして、この次の号('03年1月17日号)からスタートしたのが、安田弘之氏の
『先生がいっぱい』。テレビドラマ化され人気を博した『ショムニ』で知られる安田氏が描く学園コメディ(!?)です。…人間が矮小な男・十日町武士を中心に、見た目と正反対に暴力的な体育教師・ラビさん、謎めいた美形の理科教師・桐生早苗、優しそうに見えて言葉は辛辣な音楽教師・庭山育子ら…魅力的なキャラクターたちが、人間のダークな本質を剥き出しで活躍する“生徒そっちのけ学園マンガ”。単行本(全3巻)は小学館のホームページからお求めになれますよ!